水が起源

 このたび、お洒落な広報紙「ふる~ぶ」に新しいコーナー〈オリジン〉が誕生した。

 ふる~ぶとはフランス語で流れる大河を意味する。吉野川なら悠々と流れる河口あたりの雰囲気だろうか。一方、オリジンとは英語で起源のこと。四国三郎の源流は、約200kmさかのぼった四国山地の森の中だ。ここから湧き出す清く美しい水が、遠く旅して大海へと注ぎこむ。

 徳島の水はとても美味しい。ミネラルウォーターと同じか、それ以上と言われる。なぜだろうか。水を分析して硬水とか軟水とか、データや根拠によるものではない。ただ、水を口に含むだけで、「うまい」と直感的に感じてしまう。人工的に作られたものではなく、豊かな自然から生み出された水の恵み。私たちは特に水に対して敏感なのだろうか。生命に直結した重要なものとして、本能的に遺伝子に組み込まれ、無意識のレベルで記憶に刷り込まれているのかもしれない。

 水があり海があったからこそ、地球に生命が誕生したのである。

 悠久の歴史をひもとくと、生命の起源や生物の進化、ヒトの出現には水が不可欠であった。さらに、水路がある地域に文明が発祥するなど、水は重要な役割を果たしてきた。

 水とは蛇口をひねればあたりまえのように出てくるもの。あらためて考える機会はないかもしれない。たかが水、されど水である。

 夢とロマンを感じながら、皆さまと一緒に水について探っていきたいと思う。

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