和魂洋才
和魂洋才
最近、様々な事件が連続している日本。荒廃しつつある教育や
社会が不安だ。古き良き時代とはまったく違う。日本人の気質が
変わってきたのだろうか?
日本では古来より、やおろずの神が活躍し、役割分担でうまく
調和してきた。人々の生活はアナログ的でファジー的。曖昧模糊と
した雰囲気で、喧嘩をせずまるく治まってきた。一方、諸外国では
状況が違う。一神教が多く、至高至善の神がすべてを統合。デジタル
的思考で黒か白かをはっきりさせ、他の価値観は共存できない。
さて、旧1万円札でおなじみの聖徳太子が制定した憲法十七条を
みてみよう。「一に曰く、和を以て貴しとなし」。まずは、豪族間の
協調が大切である。彼は皇室出身で、神道を重要視するとともに、
卓越した仏教学者でもあった。「二に曰く、篤く三宝を敬へ」。
三宝とは仏(仏像)、法(経典)、僧(僧侶)のこと。聖徳太子は当時、
世界で初めて、神道と仏教という二つの宗教を融合させた。
素晴らしい偉業であり快挙。お互いに仲良くしながら、優れた技術は
大陸から学んで取り入れる「和魂漢才」。この精神こそが、日本人の
バックボーンとなっているのだ。
今後のキーワードは「和魂洋才」。日本固有の精神と西洋伝来の
学問を備え持つこと。これを目指せば、毎日がもっとハッピーになる
ことだろう。