吉野川に憩いのオアシス

 高速道路がいま注目されている。四国ではエックスハイウェイのネットワークにより各都市が結ばれている。そのほぼ真ん中で、徳島自動車道に隣接しているお洒落な施設が「吉野川ハイウェイオアシス」だ。ここには吉野川を眺望できる露天風呂も併設され、旅の疲れも吹っ飛び癒されそうな気がする。この施設が人々の「心と自然の港」になるようにと、大きな期待が寄せられている。

 ところで、昭和11年2月にこの地域を訪れた著名な詩人がいるのをご存じだろうか。「七つの子」や「赤い靴」などの作詞で知られる野口雨情である。当時、北原白秋・西条八十と並んで三大童謡・民謡詩人と称されていた。先日出版された「阿波路の雨情」によると、雨情は何度か徳島の各地を訪れている。作曲家の中山晋平や歌手の佐藤千夜子とともに徳島で自作童謡普及の演奏旅行をしていたとき、「しゃぼん玉」の歌詞を綴ったとされている。

 この3人は素晴らしい歌や童謡を世に広め、多くの人々の心を和ませた。その一つに「波浮の港」が挙げられる。

 
   磯の鵜の鳥ゃ 日暮れにゃ帰る波浮の港にゃ 夕やけ小やけ
       あすの日和は
          ヤレホンニサ なぎるやら

 徳島から近い関西国際空港が目指しているのはアジアのハブ空港。同じように「吉野川ハイウェイオアシス」が車の大動脈のハブの港となるとともに、心の憩いのスペースになってほしいと願っている。

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